パーティクルの謎

海上で低空の敵機に突撃をかけるシーンを作ってます。前々から是非とも作りたいと思っていたシーン。
曳光弾とその尾、マズルフラッシュ、流れ弾の水しぶき、ばら撒かれる空薬きょう、パーティクルのオンパレードです。
仮設定してレンダリングしてみると、ありゃ?曳光弾の尾、煙の末尾が毛玉みたいでなんか変だよ〜。全部じゃないけどあちこちに散見される。
迫力あるシーンにしたいのにこんなタンポポの種みたいな水玉がちらほら現れたら台無しっす。
レンダリングテストの図:変てこな玉が・・・

煙はパーティクルにハイパーヴォクセル(HV)をSpriteモードでかけてパーティクルの寿命で段々大きく薄くなるように設定しているけど、この唐突にして巨大で濃厚なボッチは何?煙の末尾ってことはパーティクルの年齢としては最年長なわけで、消失するか薄くなって見えなくなっていなくちゃいけないんですけど・・・。
精査してみるとこの末尾のパーティクルだけ幾つものパーティクルが重なっていることが分かりました。
そもそも何故こんなことが起きるのか・・・。
曳光弾の尾のエミッターは曳光弾のエミッターを親とする子エミッターで、ノズルをParentEmitterつまり親から放出される個々のパーティクルから更にパーティクルを放出するように設定してあります。この親と子のパーティクル放出のタイミングに問題があるようです。
機銃の弾は全部同じじゃなくって普通弾、徹甲弾焼夷弾、曳光弾を繰り返して撃ち出していて、このうち視認できるのは曳光弾だけだそうで(スミマセン、実物をみたわけじゃないんで)、これを再現するために曳光弾エミッターは1発/10フレームぐらいの間隔で間欠敵にパーティクルを吐き出しています。これに追従する尾エミッターは煙にするわけだからある程度は密にと20個/1フレームのペースでパーティクルを吐いています。
Lightwaveのパーティクルシステムではアーキテクチャ上(たぶん)、親エミッターのパーティクルが存在しない間も子エミッターはパーティクルをせっせと生み続けていて、親エミッターが次のパーティクルを生み出した瞬間、それまで溜まっていた子パーティクルをまとめて押し込むようにして同時に吐き出しているのではないかと推測します。
だから煙の末尾、つまり次の曳光弾から発生する1つ目のパーティクルが何重にも重複してしまうという事象を招いているように思います。親が休んでいる間は子も休んでいてくれたらこんなことは起きないのに。

今のところ有効な対策や代替案が思い浮かばないので本シーンでは重複している余分なパーティクルをEditFXで一個一個削除するという方法を実践しました。
■重複パーティクルの削除(Before)の図:パーティクルIDを表示させると重なっているのが良く分かります

■重複パーティクルの削除(After)の図:約20個が重なってました

F6Fの機銃は6丁、本シーンで各機銃は約10発の曳光弾を打つので煙の塊は60個あります。夫々の塊には20個前後の重複パーティクルがあるのでシーンを通して役1200個のパーティクルを削除するという地道な作業になってしまいました。レンダリング後にレタッチした方が楽だったかも・・・。
根本解決になるような良案をお持ちの方、いらっしゃったら是非ご教示願いたいです。